筋力と筋肉量の違い
筋力と筋肉量には違いがあります。
前提として、両方高めてあげることが最も良いですが、その中でも優先順位をつけ、正しい目標設定をすることが大切です。
しっかり区別しておきましょう。
筋力
筋力は発揮する力の大きさのことを言います。
筋力を決定する要因は大きく分けて2つです。
- 筋断面積の大きさ
- 筋出力
筋断面積の大きさは単純に筋肉の大きさで変化します。
よって当然筋肉量が多い方が筋力が高くなりますが、それが全てではありません。
もう1つ筋出力が関わってきます。
筋出力が高いというのは、同じ大きさの筋肉でもより強い力を発揮できるということです。
筋出力を決める要素には
- 神経動員量や発火頻度
- 運動単位の活動タイミング
- アライメント(姿勢)
- メンタル
など様々なものがあります。
つまり、その動作への慣れや状況で筋力は変化していくということです。
体力をつけたい!
日常動作をスムーズにしたい!(立ち上がったり階段を登ったり)
などを目標とする方は筋力のアップを目標としなければなりません。
筋肉量
筋肉量は筋肉の体積のことを言います。
身体のシルエットが変わるため、
筋肉のついたしまった体にしたい!
かっこいい体になりたい!
など見た目に関係のある目標がある方や
冷え性を改善したい!
代謝をあげて太りにくい体を作りたい!
腰痛や肩こりの改善をしたい!
など筋肉の持つ特性を受けたい方は筋肉量を増やすことを目標にしなければなりません。
筋力と筋肉量の成長スピードの違い
以上のように筋力と筋肉量は別物です。
さらにそれぞれ達成されるまでの期間の違いも把握しておきましょう。
筋力は神経系の発達が主な成長要因です。
使っていなかった神経を呼び覚ます作業ですので、比較的短期間で効果を感じることができます。
うまく行えば数回でその変化を実感できるでしょう。
しかし筋肉量は数回では効果を感じることはできません。
元々人間は筋肉量を増やすことを嫌っていました。無駄なエネルギーを消費してしまうからです。
そちらに関してはこちらをご覧ください。
よって筋肉量の増加による見た目の変化は最低でも2〜3ヶ月以上は見ておく必要があります。
さらに筋力よりも増加量に個人差がありますので、しっかり自分の体を理解して自分のペースで増やしていく必要があります。