ビタミンB6

ビタミンB6

 

ビタミンB6は主にアミノ酸代謝に働きます。

通常の食生活をしていればビタミンB6単体の欠乏症はあまり見られませんが、タンパク質の摂取量が多い方はビタミンB6の必要量も増えるため、意識してあげると良いでしょう。

それから、腸内細菌による産生が全体の14〜38%を占めると言われている為、腸内細菌の働きが低下してしまっている便秘や下痢の方も欠乏に注意が必要です。

 

生理作用

生理作用としては主に

  • タンパク質のエネルギー代謝
  • 神経伝達物質の生成に関与
  • 動脈硬化の予防
  • 月経前症候群の軽減

が挙げられます。

 

タンパク質のエネルギー代謝

タンパク質がエネルギーとして使われる過程で働く酵素の補酵素として関わります。

 

神経伝達物質の生成に関与

多くの神経伝達物質の生成に関わります。

ヒスチジン→ヒスタミン
トリプトファン→セロトニン
グルタミン酸→γ-アミノ酪酸(GABA)
ジヒドロキシフェニルアラニン→ドーパミン、アドレナリン、ノルアドレナリン

よって、

  • 暴飲暴食してしまう方
  • やる気がでず、いつも疲れている方
  • 寝つきなど睡眠に悩みを持つ方
  • 過敏症の方

にとって有効な栄養素と言えます。

 

動脈硬化の予防

必須アミノ酸の一種であるメチオニンの代謝過程に生成される中間代謝物のホモシステインが動脈硬化と深く関わっています。

ホモシステインの血中濃度が高くなることで冠動脈や頸動脈で狭窄が起きてしまい、動脈硬化から狭心症、心筋梗塞、脳卒中などのリスクが高くなります。

それを防ぐためには、ホモシステインの代謝を進めることが必要ですが、そこに働くのが葉酸・ビタミンB6・ビタミンB12です。

葉酸とビタミンB12は
ホモシステイン→メチオニン

ビタミンB6は
ホモシステイン→シスタチオン→システイン→グルタチオン

という経路の代謝に働きます。

 

それぞれの摂取も効果的ですが、葉酸・B6・B12の全てを摂取することでよりホモシステインの代謝が進むという結果が出ていますので、全体的に摂取することが効果的です。

他にもホモシステインはコラーゲンの質を低下させることも危惧されているため、注意が必要です。

 

月経前症候群の軽減

月経前症候群(PMS)とは月経の約2週間前に始まる心身の不調のことですが、ビタミンB6の欠乏が関わっていると言われています。

女性は月経前の排卵期になると血中のビタミンB6の濃度が著しく低下することがわかっています。

これは卵胞期に多く分泌されたエストロゲンがビタミンB6を大量に消費してしまうことが原因とされています。

イライラや吐き気、頭痛やだるさを訴えるPMS患者にビタミンB6を投与すると症状が軽減されたという事例も報告されています。

また、つわりに関してもビタミンB6の欠乏によるアミノ酸代謝の異常によるところが大きいとされています。

 

 

摂取源

ニンニク・赤身魚・大豆・緑黄色野菜などがオススメです。

特にニンニクは糖質の代謝に必要なビタミンB1との相性がとても良い為、ダイエットの際はとても有効と言えるでしょう。

臭いが強く、いつでも食べられる食品ではないですが、タイミングを見計って積極的に摂取しましょう。

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