ビタミンB1
ビタミンB1はアミノ酸にとても近い組成をしています。
糖質の代謝などに働く為、健康的に生きていく為にとても重要な栄養素です。
欠乏症としては
神経異常、倦怠感、むくみ、疲れ、うつ、認知症、不安感、意識記憶障害、眼球運動麻痺、歩行運動失調などが挙げられます。
さらに昔、日本で大問題となった脚気もビタミンB1の欠乏症であり、正式名称は「多発性神経炎」といいます。
江戸で多く流行った為、「江戸患い」と呼ばれ恐れられましたが、原因は玄米食から白米食に変わった事による栄養失調でした。
証拠に、白米に変えた上級国民たちが多く罹患したことが挙げられます。
生理作用
生理作用は主に2つ挙げられます。
- 糖質・分岐鎖アミノ酸の代謝
- 神経生理作用の正常化
糖質・分岐鎖アミノ酸の代謝
ビタミンB1がダイエットにとても有効な点は糖質の代謝に大きく関わるという点です。
ビタミンB1をしっかり摂っている人と摂っていない人では、同じ量の糖質を摂ったとしても体に蓄積される量が全く違います。
ビタミンB1が不足している方は糖質を摂っても代謝がうまく行われずに体に蓄積されやすかったり、糖質を取ることによる様々なメリットを得ることができません。
しかし十分に摂っておけばスムーズに代謝が行われる為、エネルギーに変わり、活力が上がったり、疲労回復効果があったりします。
ダイエット中は疲れやすかったり、やる気が出なかったりしやすいです。
糖質を適切な量摂取し、同時にビタミンB1も積極的に摂取することが、ダイエットを成功させる秘訣です。
神経生理作用の正常化
ビタミンB1の欠乏症の脚気が神経の病気であったり、認知症やうつとの関連性もあることから、脳や神経との深い関わりがあることがわかります。
それらのエネルギー源となるグルコース(糖質)の代謝に大きく関わる為当然ですね。
摂取源
大豆・うなぎ・キノコ類・緑黄色野菜・魚介類などがオススメです。
それから主食は白米では無く玄米にすることで安定して摂取することができます。
さらにニンニクやニラ、ネギなどに含まれる「アリシン」という臭い成分はビタミンB1との相性がとても良いです。
アリシンはビタミンB1と結合すると脂溶性の「アリチアミン」という物質に変わり、
- 体内への吸収の促進
- 体内利用時間の延長
- 熱に強く調理で損失しにくい
などのメリットを得ることができます。
反対に生の貝類・淡水魚やわらび・ぜんまいにはビタミンB1分解酵素のアノイリナーゼ(チアミナーゼ)が含まれている為、ビタミンB1を摂取したい場合は加熱して摂取するなどの工夫が必要です。