脂質とは
脂質はダイエットにおいて非常に悪者扱いされやすい栄養素ですが、生きていく上で必須の栄養素です。
まず前提として、脂質=脂肪ではありません。
成人の体内にある脂質の中の約90%で脂肪があり、その他は様々な形で活躍しています。
脂質と脂肪を混同しやすいため、注意しておきましょう。
ここから発展していく様々な記事のほとんどは「体脂肪」のことではなく、
「食物脂質」についての記事がほとんどですので、理解をしておいてください。
「体脂肪」について知りたい場合はこちらの記事をご覧ください。
それではまずは脂質の全体像をなんとなく把握しておきましょう。
※主要な部分の抜粋のため、全てが表に載っているわけではありません。
以下、それぞれの簡単な説明です。
単純脂質・・・中性脂肪のこと。体脂肪はこれ。
複合脂質・・・脂肪酸やグリセロール以外の物質が付属している脂質。糖やたんぱく質などが含まれている。
誘導脂質・・・脂肪などの物質が加水分解されることによって作られる脂溶性の物質のこと。
脂肪酸・・・脂肪の形や性質を決める成分。
飽和脂肪酸・・・分子構造が安定しており、常温で固体。動物の脂などが代表。
不飽和脂肪酸・・・分子構造が不安定で酸化を起こしやすい。常温で液体。
一価不飽和脂肪酸・・・オメガ9のことで、代表的な食品ではオリーブオイルがある。体内で合成される。
多価不飽和脂肪酸・・・生理作用に大きく関わりを持ち、オメガ6とオメガ3に分類される。体内で合成されない。
オメガ6・・・過剰摂取で悪玉コレステロールを増やしたり、炎症作用を強く起こす。現代人は過剰になりやすい。植物油に多く含まれる。
オメガ3・・・オメガ6と拮抗する働きを持つ。魚の油やエゴマ、亜麻仁油に多く含まれる。
コレステロール・・・細胞膜の構成や胆汁酸、ステロイドホルモンなどの材料となる。
善玉コレステロール(HDL)・・・身体の末梢組織から余分なコレステロールを肝臓へ運ぶ。
悪玉コレステロール(LDL)・・・肝臓から末梢組織へコレステロールを運ぶ。