皮膚の機能

 

皮膚には様々な機能があります。
その人に印象を変えるだけではなく、生きていくために重要なものですので、しっかりと理解しておきましょう。

 

  • バリア機能
  • 体温の調節機能
  • 静菌・緩衝作用
  • 排泄機能
  • 経皮吸収作用
  • 免疫機構
  • 感覚機能
  • 印象の形成

 

 

バリア機能

皮脂膜が主にこの機能を担っています。
皮脂膜については記事をご覧ください。

バリア機能には

  • 外界からの侵入を防ぐ防御機能
  • 内部からの漏出を防ぐ保水機能

があります。

 

防御機能

細菌やウイルス、ほこり、水分などの侵入や浸透、紫外線などの刺激から肌を守る機能です。

皮脂膜の下、表皮の最外層の角質層が主に担っています。
刺激を受けすぎることで角質層の水分保持能力の低下(細胞間脂質やNMFの不足)が起き、肌が乾燥します。

 

保水機能

皮脂膜とNMFと角層細胞間脂質の3つが保水機能に関わります。
それぞれについては記事をご覧ください。

 

体温の調節機能

ヒトは恒温動物の為、体温を一定にする必要があります。
皮膚(真皮)にある毛細血管により体温の調節を行います。

暑い時には毛細血管を拡張させ、汗腺(エクリン腺)が活動することで汗を分泌させます。
そして汗が蒸発する時に気化熱を奪うことで体温を下げます。

寒い時には毛細血管の収縮や毛孔を閉じることで熱放出を抑制します。

 

静菌・緩衝作用

角質層に十分なアミノ酸が安定して留まり、様々な酸性物質が働くことによって弱酸性が維持されています。

pH4.5〜6.5(弱酸性)に保たれ、細菌が繁殖しにくい環境を維持しています。
皮脂が少ない乾燥肌や敏感肌の場合、弱アルカリ性に傾きやすい状態です。

緩衝作用もある為、皮膚に酸やアルカリが付着しても一定時間で弱酸性の環境に戻るようにできています。
しかし時間がかかる為、その間に菌が繁殖してしまったり、肌への負担が大きくなってしまいます。

洗顔はアルカリ性ではなく弱酸性のもので行うのが良いでしょう。

 

排泄機能

皮膚は汗として様々な物質を体外に出す排出器官でもあります。
汗・水分・食塩・尿素・乳酸が排泄されます。
タンパク質の取りすぎやケトン体の過剰生成による体臭の変化も皮膚が排出器官である為です。

皮膚表面からは不感蒸泄として常に水分は排出されている為、目に見える汗をかいていないからと言って水分補給を怠るのは危険です。

夏場の水分補給はもちろんのこと、冬場も積極的な水分補給が大切です。

 

経皮吸収作用

表皮からの吸収や毛孔からの吸収があります。
主に表皮からの吸収がメインです。

マグネシウムは経皮吸収が多く行われていると言われている為、マグネシウム使用の入浴剤は有効です。

 

免疫機能

表皮内のランゲルハンス細胞に侵入してきた異物が見つかるとリンパ球に抗原提示を行い、異物を排除させます。

その他表皮細胞も種々のサイトカインを産生し分泌することで免疫反応に関与しています。

 

感覚機能

温度を感じる温度刺激受容器や、押されているなどの熱を感じる機械刺激受容器、痛みを感じる痛覚受容器などの感覚器が存在します。

 

印象の形成

皮膚は全身の健康状態を表すとともに身体の美しさを表現します。
特に腸内環境と肌の関連性はよく注目されており、健康状態の指標の一つになります。

そして身体の最外層である為見た目と大きく関わります。

 

 

皮膚には以上のように様々な機能があります。
皮膚を健康的に保つことの重要性がわかりますね。

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