腸内環境のバランス
腸内細菌には3つのグループがあり、それぞれ
善玉菌
日和見菌
悪玉菌
と呼ばれます。
これらがどのような比率で腸内に住み着いているかが、腸内環境を良いものにするために重要になってきます。
それぞれの比率と主な働きはこちらです。
善玉菌
善玉菌は全体の約20%を占めます。
働きは
- 食物繊維から短鎖脂肪酸を生成し、弱酸性に傾けることでミネラル類の吸収を促進させる
- 悪玉菌の繁殖を抑える
- 腸の動きをよくする
- ビオチンなどビタミン類の合成を行う
- ステロイドホルモン(女性ホルモンのエストロゲンなど)の合成
- 腸内細菌と腸粘膜細胞とで免疫力の約70%を作りだしている
- コレステロールを下げる
といった様々な働きをしています。
善玉菌を増やすための食事としては、
- 納豆(納豆菌)
- 発酵食品(酵母菌や麹菌)
- 海藻・野菜・果物(食物繊維)
- 蒸し大豆・オリゴ糖(オリゴ糖)
などがオススメです。
善玉菌の有名なものとして
ビフィズス菌、乳酸菌などが挙げられます。
悪玉菌
悪玉菌は全体の約20%を占めます。
働きは
- アルカリ性に傾けることでミネラルの吸収を阻害する
- 腸内に入ってきた食物を腐敗させる
- 腸内毒素や有毒ガスを発生させる
- 発癌物質である「ニトロソアミン」を発生させる
といった働きがあります。
悪玉菌が増えてしまう食事としては
- 動物性タンパク質
- 動物性脂質
が挙げられます。
悪玉菌の有名なものとして、ウェルシュ菌やブドウ球菌などがあります。
日和見菌
あまり知られていませんが、最も比率が高く、全体の約60%を占めているのが日和見菌です。
日和見菌は善玉菌と悪玉菌の内、優勢な方の味方をするという特徴があります。
つまり極端な話、
善玉菌21%・悪玉菌19%の場合、日和見菌60%が善玉菌の味方をするので
善玉菌81%・悪玉菌19%であると言えます。
腸内環境は良好です。
反対に
善玉菌19%・悪玉菌21%の場合、日和見菌60%が悪玉菌の味方をするので
善玉菌19%・悪玉菌81%であると言えます。
腸内環境は最悪です。
というように、善玉菌優位の状態を作ることは、日和見菌もうまく活用できるため、腸内環境を良いものにすることができるのです。
では既に悪玉菌優位で悪い状態であるところで善玉菌を繁殖させ、腸内環境を整える良い方法はなんでしょうか?
もちろん上記の食事を心がけることで少しずつ変化をつけることができますが、時間がかかります。
黒い絵具に白い絵具を混ぜても少しずつしか色が変わらないのと同じです。
短期間でより良い効果を出すためにはファスティングが最も有効です。
ファスティングは現状の腸内細菌を全てリセットしてまた新しい腸内細菌を増殖させることができるのです。
ファスティングについてはまた記事を出していきますのでお待ちください。